「作ってないです。」の幸せ


今年も、暑い・・。
夏だから・・ねぇ、暑いのは仕方がないけど。
・・・過ぎないかなぁ?

畑。
作年まで、鹿にやられまくっていたけど、春に少し縮小して、鹿除けの網を2m以上の高さに張りなおした。
お陰で今年は被害もなく、少しの野菜、たくさんの大豆達は物凄い草達に囲まれながらも元気に育ってる。

でも例年通り夏野菜はあんまり作ってなくて。

なんでかっていうと

頂くから・・、沢山。

それもとても立派な野菜を。

昨日も面白い野菜を頂いた。

きゅうり2

冬瓜、きゅうり、おか若芽。

おか若芽は、みそ汁に入れると、ほんと、まるで若芽。
冬瓜はお決まりだけど、このきゅうり達。
右から、古代きゅうり、星形きゅうり、クローバー型きゅうり、ハート型きゅうり。
イボイボの古代きゅうりは普通のきゅうりと食感がすこし違って、また甘みが強くてうまい。

その他のきゅうりも切ってびっくり、子供たちも大喜び・・♪

きゅうり

見事だなぁ。
もちろん味のほうだって、もぎたてだから美味いに決まってるし。

こういう見事な、美味しい野菜を頂ける・・、
毎年の夏。

畑を始めたころは、何でも作ってみたくって、
夏野菜はもちろん、その他いろいろ、ゴマだって・・。

よく聞かれたこの言葉。
「○○は作ってる?(作ってなかったら、あげるよ。の意)」

最初の頃は、「作ってます!」と言える自分が嬉しくて。


でも、今は
例え作っていたとしてもこう言っている。

「作ってないです!」
(こんなに立派なものは・・の意もこめて。)

そして・・、頂く・・。

畑をやりながらも、
「作ってないです!」が生み出す
幸せ。

ほのぼの、とした気持ちになる。

それを生み出してくれているのは
この環境。
ここの方たちのお陰だなぁ。

・・・と、やっぱり感謝。


そんな自分も、3年前まではこんな野菜をつくってたんですよ~って。

野菜

ちょっとだけ・・

意地と見得を
はっておこうかなぁ・・


秋深まって・・、脱穀。

雨天曇天・・

その隙間に見つけた
束の間の晴天。

それも、物凄く晴天。

9月末、今年も稲刈りにこぎつけた。

19田んぼ1

1年の内、この日だけ活躍してくれる稲刈り機。
それも、数時間。
でもこの時ばかりは本当に頼もしい。
機嫌が悪くなりませんように・・。
(心の声:この数時間、機嫌を損なわないように結構メンテナンスしているんだから!)

19田んぼ

今年も妻と娘たちのヘルプもあって・・

19田んぼ2

無事終了~♪

・・・・・。


あれからしばし穏やかな日々が続いたと思ってたら、

日本を襲った、ふたつの大きな台風・・
そして大雨。

自分も、そして周りの人々も
降りかかる困難に振り回され、落ち着けない日々が続いた。

秋19

それでも、秋は深まって、どうにかこうにか・・
脱穀。やるしかない。

19田んぼ5

昔の人の労働を感じたくて・・
昔の道具で脱穀。

身体はきついけど、非合理的かもしれないけど。
毎年のこの時間は、経済原理や効率とかそんなモノから目一杯離れていってやる!と。
きついけど、気持ちはなんだか穏やかなんだよなぁ・・。

19田んぼ3

稲わらから、モミひと粒ひと粒が、飛び散っていく・・。
そんな景色。

こうやって・・、だんだんお米になっていくのだなぁ・・。

19田んぼ4


今年は少し、量が少なかったけど。

こうして無事に作業出来たことに、
ただただ、感謝。

本当に、感謝。







実りの秋

毎年、思う。

今年の出来はどうかな、とか。
一年分のお米がとれるかな

でも、やっぱり無事に稲刈りが出来そうなこと。
それのみ、感謝。

田んぼ2019
もうじき、稲刈り。

もう少し、田んぼが乾くのを待って。



↓ こんなに小さかった稲。
田んぼ20192

自然の力のサイクルの中で、
自然の力で大きくなっていく・・。
田んぼ20191

自分がした事と言えば
種をまき、発芽してと願ったり、
生意気に土壌に気をくばったり、
草を取り、畔の草刈りをしたぐらい・・。

したぐらい。

と、いっても達成感や充分すぎるほどの疲労感を感じることはあるけれど。

それでも、「よくもここまで実がなってくれたなぁ。」と思った時、
自分がやったことなど、何もなかったように感じる。

自然の摂理、営みの奥深さ、凄さ。


米づくり、1年目には感じる事のなかった想い。

田んぼ、ホントに色々なコト、教えてくれるなぁ。












田植えが終了・・感謝です!

春が来て。

4月上旬に、10日以上水に浸けて発芽させた、お米の種(・・つまりはお米)をまく。
田んぼ

シートをかぶせて1週間ほど。
土の中から改めて発芽した、もやし色のものが・・。
田んぼ0

シートを外して太陽の光を浴びると、瞬く間に葉緑素だらけの姿に変貌。
まるで誰かが色を塗ったかのように、あっという間に姿を変える。
生命力だなぁ。毎年、驚かされる。
田んぼ1

あとは、ゆっくりゆっくり育ってほしい。
ずんぐりむっくりに育ってほしい。
そんな事を思いながらの、種まきから47日後の姿が、こちら。
田んぼ2
昨年に続き、今年もうまく育ってくれた。
・・かなぁ。


8回目の田植え。
もう、と言っていいのか、
まだ、というべきなのか。
まだよく覚えているけれど、1回目の田植えは、手で植えた。
楽しかったなぁ。
大変だったなぁ・・、とても。

苗作り、田んぼ作業。
うまくいくように挑戦するのも、失敗して学ぶことが出来るのも、1年に1回だけ。
あと何回できるのかな。
また、〝いつか″手植えでやりたいなぁ。

とは言うものの・・。
やっぱり機械は凄くって。
田んぼ3

2枚の田んぼを、ゆっくりやっても2時間あまりで植えてくれる。
田んぼ4

そのあと、田植え機で植えきれない隅などのエリアは手で植える。
それが、4時間ほどかかるけれど・・。

かかるけれど・・。
腰を屈めて、田んぼをのぞき込むその時間。
割と好きで。


一生懸命に平泳ぎで逃げていくカエルが、かわいい・・とか。
そのカエルを狙って潜む、ヘビと不意に「こんにちは。」、互いにビビって、後ずさり・・とか。
普段にはない時間があったりして。

腰が悲鳴を上げて、足がふらつき尻もちをつく前に。
どうか、無事に終わりますように・・。

それなりに泥だらけになりながら、
時々ヒルに血を吸われたけれど、
今年もどうにか無事に田植えが終わった。

考えてみると、
子供の頃楽しかった泥遊び。
大人になっても、
1年に1回でも、
泥だらけになれるって、

幸せなのかもしれないな。

モミ殻くん炭

今日は薄曇り。
だけど、寒さから解放されたほっとするような、ぬるい空気感。
冬は終わりかなぁ・・と体が感じる。
数日前に雪が舞っていたけれど・・。

すでに、お米の種まき準備が始まっている。
今年の田んぼに植える苗をつくる種モミ。
10日以上水につけて、ゆっくり発芽させる作業をする。

そして毎年この時期に、お米を精米するときに出たモミ殻をつかって、モミ殻くん炭づくりをしている。

くん炭
山とつまれたモミ殻の中では火が焚かれ、煙突が立っている。
中が見えないから、煙突から出る煙の色で燃え具合を判断するのだけど・・、
青白い煙は、良い調子。

くん炭1
やがて煙突周りが黒く炭化してきたら・・・それを隠すかのようにモミ殻をすくいかける。
すくいかける・・その繰り返し。

くん炭2
しばらくして外側が黒くなってきたら・・。
混ぜる、混ぜる、とにかく混ぜる。

くん炭3
やがて、全体が真っ黒になったら、灰になってしまう前に、水をかけて完成。

・・って書くと、何だかとっても簡単そうだけど。

それでもやっぱり、初めての頃はドキドキしながらやっていた。
乾燥している時期に火を焚くし、おまけにその火は見えないし・・。
くん炭を燃やしすぎて『くん灰』にしてしまったり・・。

やっぱり経験って素晴らしいなぁ、と思う。
やっぱりなんでもやってみるって大事だなぁ、と思う。

なんだか、幸せ。
と、思う。

このモミ殻くん炭は、苗の育苗につかって、残りは田んぼにかえしている。
モミ殻は田んぼからやってきたものだから。
おまけに土壌にとてもいい効果ももたらしてくれるから。

今年も子供達のお腹を満たすに充分な、お米がとれますように・・。


くん炭4
ところで、モミ殻くん炭って、一体いつ誰が考えたんだろう・・。
必要に迫られた生活の知恵の結晶なんだろうなぁ。
経験と知恵をフル活用して。
思考錯誤して、沢山の失敗もあったんだろうな。

やっぱり、昔の人は凄い、なぁ。



プロフィール

ててろう

Author:ててろう
山の生活を楽しみたい。
薪割り、草刈り、鳥の声・・。
やることは山ほどあって、生きるって忙しいんだって、そんな当たり前の事を知りました。

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