そう遠くない、昭和の初期の戦前辺りまで
まだあちこちで身近に広がっていたというブナの木の森
森で暮らす生き物たちと同じように
ヒトが森から生きる糧を得て暮らしていた時代
世界の多くを緑で覆っていたというブナの森

森は
あらゆる生き物、ヒトも、そして海に生きる魚たちにとっても
一日を生きる糧を得る事が出来る唯一無二なもの
そんなの学校で習ったっけ・・
そんな話は聞いたことがあるかもしれないけど・・
そんな重みを習った記憶は、ないな・・
モノの価値や生きる為の価値の基準を
お金を通して見るようになってから
「そんな重みは知らないよ」とばかりに・・
世界中であっという間になくなっていったブナの森
世界でも稀有なまとまったブナの森・白神山地
いまや、「世界遺産」を盾として守られている、原始から続く森の姿
それを見たくって
それを感じてみたくって
行ってきたよ

そもそも、かつては当たり前にあった普通(だった)の森
でもね、ブナの森って、、何百年とかけて、成熟し落ち着いた環境を整えた森で・・
普段、たくさんの生き物たちの鳴き声、その姿さえ身近に感じる中で生活してるのに
そこに至る過程の森しか知らないから、まさに未知の森・・
極相林

なんだろう・・
まろやかな感じ・・
研ぎ澄まされた・・
静けさと安定感・・

ブナが、ブナの、その森の時間の中で
その命を繋ぐために、ただその為だけに
今があるんだよ、といってるようで・・

自分が天寿を全うして、その身を倒してからも、実はまだまだ役割があって・・
そしてその周りに生きるあらゆる生き物が絡み絡まりあって、生き、繋ぎ・・
まさに〝ともにいきる″
それ以外の表現が見つからない・・

ブナの足元・・
そのブナと絡み絡まって生きる無数の生き物たちが
綿々と命を繋ぎながら生きている証があって・・
水を貯え、水を整え、遠くに生きる生き物たちの糧となり、繋がっているんだなぁ・・
分かったような気にもなれない程の奥行きの深さも感じられるから
頭も追いつかいないけれど・・
ただただ、素晴らしい、は間違いないね・・

あの場に身を置くことでしか感じられない・・
生命力、厳かさ、ブラックホール並みの奥深さ、あたたかさ・・
いやいややっぱり言葉では表現できないかな・・

・・森だけではない
太刀打ちできるはずもないこの全てに
分をわきまえて、生きればいいのにね・・

それらを、ちょっとだけ遠くから・・
ずっ~と、見てきたんだねぇ・・
すごいねぇ・・
かなわない、よねぇ・・